あらすじ
「君のような本の虫と結婚するなど、耐えられない」——婚約披露パーティーの夜、第二王子エドワードから婚約破棄を言い渡されたリリアーナ。しかし彼女は泣き縋るどころか、静かに微笑んでその場を去った。なぜなら、この瞬間を半年も待っていたから。五年間、古文書の解読、政策立案、外交文書の翻訳……王子の無能を補い続けてきた地味な司書令嬢。だが誰も知らない。彼女こそが王国唯一、古代文字で記された『禁書』を読み解ける存在だということを。翌朝、王宮図書館の禁書庫で異変が起きる。数百年の歴史を紐解く至宝の書物が、一冊残らず真っ白な紙に変わり果てていた——。「私がいなくなっただけですわ」優雅に微笑むリリアーナ。彼女の真価に気づいた時、全てはもう遅い。愚かな王子が手放した『地味な令嬢』の価値を、隣国の冷徹な王太子は見逃さなかった。本を愛し、本に愛された令嬢の痛快逆転劇。蔑まれた才能が輝きを放つ時、後悔するのは誰——?