あらすじ
深海で目を覚ました俺は、いつの間にか「花」に取り込まれていた。
だが、意識も感覚も失われていない。
取り込まれ、変質し、不要になったものを“出がらし”として排出したあと、
俺はもう花ではなくなっていた。
伸び縮みする体。
混ざり合った色。
花や海藻の形と色を、自分で選んで再現できるという奇妙な発見。
けれど、なれる形は限られている。
そして、地面に横たわったまま、自由に動けるわけでもない。
俺はまだ、自分が何者なのか知らない。
ただ一つわかるのは――
この体は、変えられるということだけだった。