あらすじ

享保年間、対馬――日本と朝鮮の「あわい」に位置するこの島で、奇怪な事件が続発していた。海峡で船が消え、異形の魔物が人を襲う。 卜部蒼月は、対馬卜部神社の境守。父を異国の魔に殺されて以来、朝鮮の術を忌み嫌い、日本古来の神道のみを信じて生きてきた。一方、李紅蓮は、日本人の母と朝鮮人の父を持つ混血の巫女。母を境界の乱れで失い、日朝両方の術を駆使して独自の道を歩んでいた。 水と油のような二人に、対馬藩は協力を命じる。海峡の底に眠る「境界神・海牟遅神」が目覚めつつあり、日本の術だけでも朝鮮の術だけでも、それを鎮めることはできないという。 対立し、反発し、それでも共に戦う中で、二人は気づいていく。境界は、弱さではない。境界があるからこそ、異なるものが繋がれる――。 青白い光と赤金の光が螺旋状に絡み合うとき、誰も見たことのない薄紫の光が生まれる。それは、新しい術。新しい絆。新しい境界の形。 対馬海峡を舞台に描かれる、異文化融合と絆の退魔譚。

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小説を読もう2026/01/25
  • 現在の作品【短編小説】境界の守人―対馬退魔譚―