あらすじ
「――よって、婚約は破棄とする!」
その瞬間、私の脳裏に蘇ったのは、前世――社畜だった頃の記憶だった。
終電、残業、休日出勤、鳴り止まない通知音。
定時で帰ることすら許されなかった日々。
(……あ、これ、もう頑張らなくていいやつだ)
婚約破棄を告げられた令嬢は、泣き崩れるどころか淡々と言った。
「婚約破棄、承知いたしました。
定時なので失礼します」
中身は元社畜OL。
異世界で選んだ生き方はただ一つ――定時帰宅。
今世は残業ゼロを目指す。
その選択が、屋敷の働き方を変え、王宮を変え、やがて国を変えていく。
使用人たちは救われ、残業は消え、仕事は回り始める。
しかしなぜか、国王の胃だけが悲鳴を上げていた。
婚約破棄を合図に社畜の呪いが解け、定時が世界を救う。