あらすじ
英雄遊戯。
それは、この世の理を司る超越者たちが、退屈を紛らわすために催す至高の娯楽。
現世を生きる英雄にとって、超越者の恩寵を賜る唯一の機会であり、己の実力を誇示する最大の機会である。
冥界に眠る死者にとっては、仮初の肉体を得て再び陽の光を浴びる再誕の儀であり、娯楽のない冥界を出て一時の自由を得る狂宴である。
現世から十一人の英雄を、冥界から十一人の英雄を選別し、命を削りあう死闘を繰り広げる。
英雄たちを束ね、主の盾となり、魔術を唱え、闇から奇襲し、祝福を授け、配下を召喚し、英雄たちを支え、その果てに王の首を獲ればすなわち、勝利を得る。英雄の中の英雄と永遠に語り継がれる。
今を生きる英雄たちと、過去に死した英雄たちによる攻城戦。それこそが英雄遊戯である。
『冥界』の超越者に仕え、死した英雄を現世へ送る渡し守の青年。それが、ルモアルという人間である。
英雄ではない。偉業を為したわけでも、他者に勝る強さを持つわけでもない。
そんなルモアルは、何の因果か第九回英雄遊戯へ参加を強いられる。
幽人の王。炎の心臓。灰の騎士。凍える山の囚人。岩の奏者。吸血の魚。黄金の魔女。狐の使い魔。桃源郷の案内亀。穿胸王。
これら現代の英雄たちに加わり、冥界の渡し守ルモアルは立ち向かう。
月の女王。死の使徒。飛剣。魔術の勇者。戦争の魔女。虹の蟲竜。金の歌姫。裁定者。煌く母の幻影。重塊の魔術師。真なる竜祖。
これら過去の英雄たちの霊に、立ち向かう。
第九回英雄遊戯、ここに開幕。