あらすじ
十歳で両親を亡くした兄は、遠縁であり親友だった御子神夫妻に引き取られ、遠い血縁にあたる妹と共に家族として育つ。
養子縁組はされないまま、穏やかな日常の中で二人は成長していった。
幼い頃に聞いた「将来は結婚するかもしれない」という大人たちの言葉。
その記憶を胸に秘めたまま、兄と妹はやがて互いへの想いに気づき、想いを確かめ合う。
高校三年の初夏、妹の妊娠が判明するが、両親はすでにこの未来を受け入れていた。
それは、亡き親友と共に願っていた結末でもあったからだ。
周囲の理解と支えの中、出産、卒業、そして結婚へ。
血縁や形式を超え、静かに紡がれていく――
御子神家の、平和で優しい日常の物語。