あらすじ

東京の下町にあるアトリエ『悠彩堂』の店主であり、絵画修復家でもある桐嶋悠斗の元に、ある日メール便が届く。中には一部に傷がついたグスタフ・クリムトの油彩画の写真と、写真の絵を修復してほしいと書かれた手紙が入っていた。高額の報酬につられ、桐嶋は依頼を受けることに。だが、それこそが桐嶋の家族にまつわる秘密と、ある歴史を紐解くための鍵だった。 ※第45回横溝正史ミステリ&ホラー大賞応募作品です。 ※完結していますが、締め切りまでに一部変更するかもしれません。 ※締め切り日:9月末日が最終稿となります。 ※以下、横溝正史ミステリ&ホラー大賞応募用のあらすじです。結末までの内容を含みますので、ご注意ください。 黄金の荊棘 あらすじ  絵画修復家の桐嶋悠斗は、謎の男・鷺沼からグスタフ・クリムトの絵画修復を依頼される。高額な報酬と絵の来歴の怪しさに戸惑いながらも、桐嶋は依頼を引き受ける。しかし、その後、鷺沼は謎の死を遂げ、桐嶋は警察から疑いの目を向けられる。  調査を進めるうち、桐嶋は絵に不可解な傷跡があることに気づく。文化庁の調査官であり友人でもある倉橋慎太郎の協力のもと、傷は子供の爪痕であり、絵は本来より小さいサイズに切り取られた「リパーパシング」作品だと判明する。さらに、額縁の裏には謎のラテン語のメッセージが刻まれていた。  桐嶋の幼馴染で警視庁参事官の藤堂啓介、桐嶋の友人で公安部の鳴海涼の助けを得て調査を進めるうちに、事件はナチス時代の美術品略奪と、それを扱う闇組織「アウラ・ノクティス」に繋がっていく。桐嶋の父も、祖父も、アウラ・ノクティスと関わりがあったことが祖父の日記から明らかになる。  一方、アメリカ大使館で開かれたパーティーに、モニュメンツ・メン財団の調査員としてキャロライン・ベル・ウインストンという女性が現れる。彼女は、桐嶋の絵画修復技術を高く評価しており、会いたいと熱望していた。鳴海の紹介で桐嶋と面会したキャリーは、実は桐嶋の亡き妻の従妹だった。  キャリーは、桐嶋の父と鷺沼の死因に共通点があること、そして「アウラ・ノクティス」の危険性を指摘する。さらに、額縁のメッセージから「アウラ・ノクティス」の関与を確信し、桐嶋を守るために奔走する。  桐嶋はキャリーの協力を得て、アウラ・ノクティスの罠である悠彩堂への放火を回避し、岩手の別荘へ調査に向かう。そこで地下室を発見し、祖父の日記から自身がユダヤ人の血を引いていること、そしてクリムトの絵の真の価値を知る。  別荘から持ち帰った日記を解読するうち、桐嶋は祖父がアウラ・ノクティスから依頼を受けていた贋作製作の事実、そして父もその仕事を引き継いでいた可能性に気づく。  日記に記載されていた、鍵となる人物「仙台の顔料屋」を調べた結果、その人は、巨大企業「トーゼン」の創業者・藤原経久だということがわかる。電話で連絡を取ると、経久は桐嶋の祖父であり、父とも親交があったことが判明する。経久から、アウラ・ノクティスに卸していた特殊な雲母「銀雲」を受け取った桐嶋は、ある計画を練る。  その頃、アウラ・ノクティス幹部のリカルド・フェラーラは、倉橋を拉致し、桐嶋をおびき出す。そして、桐嶋にナチス略奪品であるラファエロの絵画の贋作製作を依頼する。桐嶋は、依頼を受けながらも、密かに「銀雲」を使った仕掛けを贋作に施す。  完成した贋作を見たリカルドは、その完璧な出来栄えに驚き、桐嶋の才能を認める。しかし、桐嶋は「銀雲」によって、アウラ・ノクティスが扱ってきた絵画の真贋が簡単に判別できることを明かす。  この事実は、アウラ・ノクティスにとって致命傷となる。リカルドは、桐嶋に銃を向けるが、桐嶋はモニュメンツ・メン財団とアメリカ政府を後ろ盾に、この情報を公表すると脅す。  窮地に立たされたリカルドは、桐嶋の要求を受け入れ、アウラ・ノクティスが桐嶋に一切関わらないこと、そしてクリムトの絵を桐嶋に渡すことを約束する。  こうして事件は解決し、絵画にまつわる歴史を解き明かした桐嶋は、父と祖父の過去と向き合い、自らのルーツを受け入れることとなるのであった。

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カクヨム2024/09/24
  • 現在の作品黄金の荊棘 - オウゴンノイバラ -