あらすじ
県内屈指の進学校・星鳴高校。
その教室の隅で、いつも眠っている少女がいる。
神宮寺アオイ。
ナルコレプシーを患い、授業中も目を閉じている彼女は、クラスメイトから「寝姫」と呼ばれている。
——だが、彼女は眠っていない。
まぶたの裏で、彼女はすべてを記憶している。
靴底の擦れる音。呼吸の乱れ。香水の匂い。温度の揺らぎ。
嘘をつく人間は、必ず“音”が変わる。
学園で起こる盗難、いじめ、不審火。
アオイは目を開けないまま、真相を言い当てる。
だがある日——
唯一の友人・柊真白が失踪する。
警察は自殺と断定。
だがアオイは知っている。
あの日、真白の足音は「迷っていなかった」。
初めて目を開くとき、学園の闇が暴かれる。
これは、眠る少女が世界を見つめ直す物語。