あらすじ
最高の「ざまぁ」を喰らうほど、次の人生が豪華になる――。
そんな転生スキルを駆使し、過去四度の人生を完璧な「悪役(ざまぁされる側)」として捧げてきた男、アルス。すべては、誰にも邪魔されない最高の人生を手に入れるための「不幸の積立投資」だった。
五度目の転生。積立ポイントを全振りして手に入れたのは、最強の魔力でも王位でもない。自分を信じてくれる美しい妻と、泥だらけで笑う愛娘。そして、何気ない家族の日常だった。
「もう転生なんていらない。このまま、ここで死にたい」
アルスがそう願った瞬間、無情なシステム音が響く。
『――待機状態:マイ・ざまぁ強制発動。今世も鮮やかに破滅しましょう!』
本人の意志を無視して勝手に動き出す「悪役の身体」。
完璧なシナリオで進む「追放劇」。
すべてを失ったはずのどん底で見つけた、本当の幸せ。
だが、事態は思わぬ方向へ。
「逆転勝利(ざまぁ返し)」という名の、最悪の救済がアルスを追い詰めていく。
これは、幸せになりたい男と、彼をどうしても「神」にしたいシステムによる、絶望のハッピーエンド・ストーリー。