あらすじ
「国王が死にかけている。あなたなら治せるはずだ」
庵を訪れたのは、三十年前に私を追放し、愛する人を毒殺した仇の息子――今の王子だった。
かつて私は陰謀によって全てを奪われた。
しかし、迎えに来た王子が目にしたのは、三十年前と全く変わらぬ姿で微笑む私の姿。
「勝手に滅びる人の顔、見に行くほど暇じゃないんですけど……いきましょうか、王子」
若く美しいままの聖女は、一つの「薬」を携えて王宮へと舞い戻る。
それが、あまりに凄絶な復讐の始まりになるとも知らずに、王子は私の手を取る。
「私を追放したこと、後悔する時間くらいは差し上げますわ」