あらすじ
雪国で育った雪子と、幼馴染のジュン。
修学旅行先の東京で芸能プロダクションにスカウトされたあの日。
都会のビル群を見つめる彼の横顔に――もう、ジュンはこの町には戻らないのかもしれない、と寂しさを感じた。
高校卒業の春。
想いを告げられないまま、銀色の雪が舞う駅で彼を見送った。
それから四年。
就職活動に苦戦する雪子は、大雪の東京でデビュー目前のジュンと再会する。
胸に積もらせてきた想いをぶつける雪子に、ジュンは静かに言う。
「僕はもっと広い世界へ行きたい」
翌年、地元で行われた凱旋ライブ。
降りしきる歓声の中、会場に舞う銀テープ。
その光の中で、雪子の恋もまた、淡くほどけていった。
アイドルとして羽ばたく少年に恋をした少女の、切なくも温かな旅立ちの物語。