あらすじ

相川春木は高校二年生の春、桜が咲きほこる公園で見かけた年上の美しい女性、伊集院明美に恋をする。遠くから見つめるだけの恋のはずが、駅ホームでの人助けをきっかけに彼女の存在はどんどん大きくなっていく。そんな春木は心に大きな傷を抱えていた。小学校五年生の夏、交通事故で母を亡くしていたのだ。道路に飛び出した子犬を避けようとした車にはねられ、母は死亡、春木も瀕死の重傷を負っていた。さらに事故時、春木は体外離脱を経験していた。そこで見たものは、春木達親子が車に轢かれたにもかかわらず、子犬を抱え、子犬が轢かれなくてよかった、と言いながら足早に逃げるように去っていく親子だった。事故の記憶は春木に社会への不満、親子への憎しみを募らせていく。夏休みに入り、補習の後、同級生の亜川美帆と喫茶店に行く途中、道路に飛び出した子犬を避けようとした車に轢かれそうになった春木は、フラッシュバックを起こし、母を亡くした事故を再体験する。自暴自棄になった春木は不良高校生たちとケンカをしてしまう。ボコボコに殴られる春木だったが、たまたま居合わせた明美に助けられ、二人は急接近する。春木は明美にとある神社に連れていかれ、そこで彼女が巫女であることを知る。そしてその神社には、夢見の館といわれる庵があり、そこには満月の三日間だけ希望する過去に夢で戻ることができる夢見の間があった。半信半疑のまま明美の手伝いを始めた春木だったが、すぐに夢見の間の話は本当だとわかる。そんな春木の前に現れたのが六年前、事故現場から足早に去って行った母と娘だった。憎しみを爆発させる春木だったが、娘と一緒に夢見の間に入ることになり、そこで六年前の事故の真相を知る。社会や人間への不信感ばかり抱いていた春木だが、そんな自分と決別し、将来への目標を持って生きる決意をする。

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カクヨム
カクヨム2025/01/22
  • 現在の作品夢で逢えたら 〜あの日あの時あの場所で〜