あらすじ

過半数は嫌われ、不平等は平均化され、男女は分けられ――。 そんな、誰かが敷いたレールの上を歩かされる世界に、我々は生きている。 かつて「活発的」と呼ばれた面影はもうない。 愛する者のために「私(I)」を捨て、金と権力がすべてだと嘲笑う強者たちに見下ろされながら、ワタシは今、鉄の牢獄に存在している。 差し込む光は救いなどではなく、ただ「ワタシ」という記号を際立たせる暴力に過ぎない。 思考さえも「配給」され、昨日と同じ絶望を今日という皿に盛り付けられる日々。 監視カメラの赤い瞳が、ワタシの「従順さ」を記録し続ける。 だが、彼らは気づかない。 配給された思考の裏側で、ワタシが独自の言語を組み立て、この世界のバグ(不具合)を探していることに。 コンクリートの床下には、捨てたはずの「私」の残骸――泥にまみれた、熱い拍動を隠していることに。 「ならば、ワタシ自身がこの檻を溶かす『猛毒』になればいい」 鉄の扉が軋み始める。それは外から開けられたのではない。 内側に溜まった「存在の重圧」が、構造を破壊し始めたのだ。 エンドロールはまだ、終わらせない。 放り投げたはずの名前を、もう一度、血の通った文字で書き直すまでは。

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カクヨム
カクヨム2026/02/15
  • 現在の作品「エンドロールに私の名前を外へ放り投げた」