あらすじ
勇者を“人間”に育てるのが、俺の仕事だ。
俺の攻撃じゃバターも切れねぇ。
ただのB級盾使い――それが俺、ダグラスだ。
山岳の辺境都市で、飛龍の襲撃を受け止めるだけの地味な仕事を続けてきた俺が、ある日とんでもない連中に目をつけられた。
勇者カイル。
そして、その師匠にして魔王軍四天王のひとり、シオン。
「後ろを守れる大人が必要なんだ」
理由はそれだけらしい。
カイルは強い。強すぎる。
だが、人間としては未熟だ。
正しいと思えば斬る。
迷いなく進む。
だがその“正しさ”が、いつか誰かを傷つける。
シオンは理外の怪物だ。
人の迷いも弱さも分からない。
止める者がいなければ、この勇者は“力”のままに進む。
だから俺が盾になる。
他人が傷つくのが怖い。
護れなかった過去がある。
それでも盾を持つ。これが俺の贖罪だ。
これは、攻撃できないB級盾使いが、
勇者を“英雄”ではなく“人間”に育てる物語。
面倒事に巻き込まれちまったが――
まあいい。後ろは任せろ。