あらすじ
アルトフェン王国の第二王女クロエは、生後半日でさらわれ森へ捨てられた。
それが転生した私の人生の始まりだった。
月のような光を放つ魔法で命をつなぎ、月の魔女セレネに拾われて十三年。
錬金術と魔法を学び、森で静かに暮らしていた私は、ある日突然、王都の港で起きた事件に巻き込まれる。
処女航海の王家の船が沈みかけた。
救おうと飛び出した私を見た王妃は、途切れ途切れに「クロエ」と呼んだ。
失われたはずの第二王女は生きていた。
王証の鈴がそれを認めたものの、今さら公表すれば大国と国内諸侯に狙われる。
姉であり第一王女アリシアは決断する。
「病弱で伏せていた第二王女」という設定で、私は王都で錬金術師として暮らす。必要な時だけ王宮に呼ばれる非常勤の王女として。
こうして私は、錬金術師とアルバイト王女の二足の草鞋で、王都の下町に小さなアトリエを構えた。