あらすじ
この世界では、人は生まれた瞬間に“星紋(アストラ)”を刻まれる。
牡羊は炎を、獅子は太陽を、蠍は毒を司る。
十二の星座が国家を支配し、星を持たぬ者は人ではない。
そして俺――アルク・ノクスは、星紋を持たなかった。
落ちこぼれ。雑用係。公開処刑の生贄。
だが処刑の日、空が割れた。
現れたのは存在しないはずの十三番目――
“蛇遣い(オフィウクス)”。
それは、星を喰らう星座。
契約、裏切り、殺意。
そのいずれかが成立したとき、他者の星紋は奪われる。
俺は王族の牡羊を奪い、
世界で初めて“星を失わせた”。
それは禁忌。
それは革命。
それは戦争の始まり。
十二星座国家が動き出す。
双子の策略。獅子の覇道。蠍の暗殺。水瓶の未来視。
正義を掲げる天秤の少女は、やがて俺を裏切る未来が確定している。
だが、問題はそこじゃない。
十二星座は、人類を管理するための“装置”だった。
そして真実は残酷だ。
十三番目の蛇遣いとは、
星を統合する王にして、世界を終わらせる存在。
俺は選ぶ。
星に支配される世界を守るか。
星のない世界を創るか。
これは、追放された雑用係が
全星座を喰らい、神すら呑み込むまでの物語。