あらすじ
“童貞のまま30歳になると魔法使いになれる”――
そんな噂とは無関係に、かずしはすでに魔法を使えた。
だが彼は、かつて“天才魔法士”と呼ばれながら、魔物を前にすると恐怖で動けなくなる落ちこぼれだった。
衰退する貧しい村。
ある日、国は「女性支援援助法」という制度を施行し、若い少女たちを“保護”の名目で徴収していく。
妹のように慕っていた少女ミーナもまた、抗う術もなく連れ去られた。
そのとき、かずしの中で眠っていた力が目覚める。
――【本質看破】
それは、制度の裏に潜む“本音”と“真実”を暴く禁断の力だった。
制度の正体は、王族と権力者が少女たちを好きにするためのもの。
正義の顔をした国家が、人を奪う現実。
だが、真実が見えても、力がなければ何も守れない。
守れなかった後悔を胸に、かずしは自らを鍛え直す。
恐怖と向き合い、才能に甘えた過去を捨て、再び魔法を掴み直した彼は、呪いに侵された剣士の少女リナと出会う。
彼女の命を救い、初めて「誰かを守れた」実感を得たその瞬間――
彼の運命は動き始める。
だが、運命はさらに残酷だった。
村を守るはずの騎士が、彼の両親を殺したのだ。
悲しみの果てに、かずしの中で“恐怖”は完全に消えた。
同時に解き放たれたのは、世界そのものを分解し、再構築できるほどの圧倒的な魔力。
それは、守るための力か。
それとも、すべてを壊す力か。
奪われた少女たちを取り戻すため。
腐敗した国家を暴くため。
そして、失ったすべてに復讐するため――
これは、
恐怖に敗れた天才が、世界の真実を暴き、
やがて“世界そのものを書き換える存在”へと至る物語。