あらすじ
「価値なし」と断じられ、王都から遠ざけられた公爵令嬢。
王家直属顧問の座も、名誉も、像も――すべて拒み、彼女が選んだのは北の地での研究と沈黙だった。
だが彼女は、ただ退いたのではない。
王都の魔術制度に潜む“偏り”を見抜き、世界を安定させる新理論《均衡》を打ち立てる。
それは敵を打ち倒す力ではない。
支配する力でもない。
ただ、偏りを削り、依存を断ち、世界を自立させる理論。
王家は彼女に頼ろうとし、研究局は彼女を中心に据えようとし、市民は像を建てようとする。
だが彼女は言う。
「中心は不要です」
制度は分散され、権力は削られ、世界は静かに書き換わっていく。
ざまぁは派手ではない。
失脚も断罪もない。
あるのは、依存を断たれた者たちが自ら立つという“静かな逆転”。
選ばれなかった令嬢は、誰の上にも立たない。
だからこそ、世界は初めて安定する。
これは、中心にならなかった令嬢が、 世界そのものを変えてしまう物語。