あらすじ
剣と知略が全てを支配する世界において、若き神父は「呪い」を受けた。
呪いの名は、絶禍(ぜっか)
愛した女性・ノエルマは失われ、
共に未来を誓った親友・ロレンツォの手によって、彼は地下牢の深淵へと突き落とされる。
――それから、10年。
光のない奈落の底で、神父の右目は潰れ、身体は病に蝕まれ、あとは死を待つのみであったはずだ。
だが、絶望の飽和点を超えた時、
彼の耳に、世界の理が「逆転」する音が響いた。
「……ああ、そういうことですか。世界は私に、これほどまで――」
奈落の扉が、触れもせずに崩れ落ちる。
10年ぶりに光を浴びた男の横顔は、もはや聖者のそれではなく。
これは、神に捨てられた男が、
媚びへつらう世界を従えて「執行」を始める物語。
「――アーメン。救われませんね、あなたたちは」