あらすじ
「心筋症。持って、あと一年です」
宣告された死を淡々と受け入れた17歳の天野悠一。彼は、檻のような病室の窓から、モノクロームに染まった世界を眺めていた。
そんな彼の前に、夕焼けの窓を跨いで現れた自称・死神の少女、星名凛。
彼女は悠一の頭上にある「見えない砂時計」を指さし、いたずらっぽく笑ってこう言った。
「安心して。君の寿命、まだあと五十年はあるよ。――私が、保証してあげる」
それは、あまりにタチの悪い嘘。
彼女から手渡された一台の古いライカ。
「君が心を動かした瞬間を撮るたびに、君の心臓は新しくなるよ」
半信半疑のまま、悠一は凛に連れ出され、世界を「現像」する旅に出る。