あらすじ
「世界を書き換える(バグを直す)」魔法の代償は、自分自身の「記憶」だった。
アステリア帝国の辺境で、妹のミラと静かに暮らす自称ニートの魔導師、ノクス。
彼は、世界の理を書き換える禁忌の魔術《定義変更(リデファイン)》を操る最強の男だが、その力を使うたびに大切な「思い出」を一つ、また一つと失っていく致命的な欠陥を抱えていた。
「記憶なんて、生きていくのに邪魔なだけだ」
そう嘯(うそぶ)き、二度寝を愛する無気力な日々を送るはずが、ノクスの家にはなぜか、帝国を追われたポンコツ美少女たちが次々と転がり込んでくる。
潔癖症すぎる聖女に、脳筋の騎士団長、マッドな天才学者、そして食いしん坊の暗殺者……。
騒がしい居候たちに振り回され、彼女たちを守るために魔法を使うたび、ノクスの心は白紙になっていく。昨日の夕飯の味を忘れ、共に笑った理由を忘れ、そしてついには、最愛の妹との「約束」さえも――。
しかし、記憶を失ったノクスの前に、感情を燃料に変えて支配を広げるアステリア帝国の魔の手が迫る。
「過去」を失った男は、「今」という瞬間を書き換えることで、最凶の帝国に立ち向かう。
たとえ、明日の朝、隣にいる彼女たちが誰なのか、思い出せなくなっていたとしても。
「やれやれ。俺の心は白紙(ノート)じゃないんだ。勝手に落書き(ボケ)を詰め込むのはやめてくれ」
最強禁呪使いと、彼を絶対に一人にさせないヒロインたちが贈る、喪失と再生の「再定義」ファンタジー、開幕!