あらすじ
「寒い……温めてくれ、エヴァ」
深夜、雷雨の離宮に現れたのは、ずぶ濡れの夫・クレイン公爵だった。
政略結婚で「白い結婚」を誓い、私を離宮に押し込めたはずの冷徹な彼。
それなのに、雨に濡れた彼はまるで捨てられた大型犬のように震えて、私の膝に縋り付いてくる。
「いい匂いだ……離さない」
冷たい銀髪から滴る雨水と、熱い吐息。
普段の氷のような態度はどこへやら、雨の日の彼は理性が溶けて、甘えたがりの魔物に変貌するらしい。
「雨が降れば、君に甘えていいだろう?」
味をしめた公爵様、ついには晴れの日でも「人工降雨」を降らせて通ってくる始末で!?
雨降る離宮で育まれる、じっとり甘くて重たい、紫陽花色の溺愛ラブストーリー。