あらすじ

身寄りがなく、近所付き合いも悪いため「鬼婆」と呼ばれていた老婆・葛(かず)。孤独な日々の中で、彼女はただ一つ、密かに鬼神を信仰し続けていた。 ある日、突然の発作で命を落とした葛は、三途の川のほとりで目を覚ます。 多くの亡者が罪の重さに応じて川に流される中、鬼を乗せた船が現れ、葛を迎えに来る。生前彼女が拝んでいた鬼神こそが彼らだったのだ。鬼たちの導きで無事に川を渡った葛は閻魔大王の裁きを受け、地獄行きを宣告されるが、鬼たちの計らいで“鬼の客”として案内されることになる。 血の池地獄では温泉に浸かり、針地獄では鉄下駄を履かされるなど、鬼たちの優しさに触れながら、葛は自分の孤独と向き合っていく。やがて天から極楽への縄が垂れ、鬼たちに見送られながら彼女は昇っていく。 生前は忌み嫌われた“鬼婆”が、鬼たちとの出会いを通して心をほどき、感謝と涙を胸に極楽へ向かう、温かく切ないファンタジー物語。

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エブリスタ2026/02/14
  • 現在の作品『鬼に愛された鬼婆』