あらすじ
冒険者ストリートの一画に店を構えて半年。
料理人ロイズの日常は、領主と商会が結託した「一枚の紙切れ」によって奪われた。
店を取り戻す資金を稼ぐため、ロイズは嫌がらせ同然の荷物持ちとして泥をすする日々を送る。
彼を見下す冒険者たちは知らない。
ロイズが持つ固有スキル『絶対領域』が、重さを消し、どんな攻撃も通さず、中身を永遠に守り抜く――戦場において最強の「金庫」であることを。
「俺はただ、もう一度鍋を振りたいだけなんだがな」
本人の願いとは裏腹に、その鉄壁の守りはやがて世界を揺るがす「金庫屋」の名を轟かせていく。
非力な料理人による、不本意で痛快な再起劇、開幕。