あらすじ
魔物の父親と人間の母親の間に生まれたアレンは、自分の意志に関係なく、魔法(好意を持った他者から魔力を奪う)を暴走させてしまう半魔である。魔法で母親を殺してしまったアレンは、処刑される直前、十八年前に魔王を討伐した英雄ランドルフに救われる。
ランドルフは保護、監視する名目でアレンを自身の屋敷に住まわせ、アレンに魔法を制御する術を習得させようとする。
訓練に励んだアレンは人に魔力を与える治癒術を習得する。人助けが成功するも、ランドルフに褒められた嬉しさのあまり、魔法を暴走させてしまう。
ランドルフはアレンを抱きしめ、落ち着かせる。その際、ランドルフのマントを焼いてしまった。アレンは手織りのマントをランドルフに贈る。笑顔でマントを受け取るランドルフにアレンは恋心を抱く。ランドルフは国王に、監視を強化するため、アレンを伴侶にすると宣言する。アレンはランドルフの使命感の強さに戸惑いながらも嬉しさがこみあげる。
そんな折、ランドルフの元婚約者ユーディッドの策略により、アレンはランドルフを窮地に追い込んでしまう。アレンは自分の存在が彼を苦しめていると苦悩する。
ランドルフは、アレンの活躍を示すため、国王含め大勢の前でユーディッドに対して激怒したフリをし、アレンに魔法を使わせる。ランドルフはみずからを犠牲にして、アレンの居場所を作ろうとしてくれる。アレンはさらにランドルフに心惹かれていく。これ以上愛しては彼を殺してしまいかねない。アレンはランドルフにつかず離れずの距離を取ろうとする。
ある日、アレンは王都でケガをした魔物サージュを拾う。アレンに馴れ馴れしく接するサージュに嫉妬したランドルフがサージュを殺そうとする。アレンはランドルフを説得し、彼とともにサージュを魔物の棲む地へ返す旅に出る。道中、アレンは自身が魔王の子だと知る。ランドルフは義務感から自分をそばにおこうとしていたのだと誤解するアレン。
アレンはサージュについて行かなければ王都を襲うと脅され、動揺する。ランドルフを守るためアレンは、彼に口づけ魔法を使う。そしてランドルフを気絶させ、サージュのもとへ向かう。
サージュはアレンを自分の意のままに操るため、アレンから魔力を奪おうとする。魔力が枯渇しつつあるアレンの前に、ランドルフが駆けつけ、魔法を発動しろとアレンに無理矢理口づける。心から愛するランドルフを傷つけたくない一心で、アレンは必死に魔法の制御に集中し、見事成功する。
アレンは、ランドルフを死なせてしまいかねなかったと後悔し、魔物の棲む地に残る決意をする。ランドルフは俺がそばにいる、お前が人を傷つけないよう見張っているからと、アレンを熱心に口説く。ランドルフにひどいことをしたのに、それでも彼は自分を愛してくれる。彼の愛に報いたい。アレンはランドルフを愛する覚悟を決め、彼とともに王都へ戻り、名実ともに伴侶となるのだった。