あらすじ
AIに頼めば、何でもうまくいくと思っていた――。
大学を中退し、生活に行き詰まっていた田中健は、AIの助言をきっかけにプログラミングの仕事へ応募する。実務経験はない。だが、AIが書いたコードを提出すると、驚くほど高い評価を得て仕事が続くようになる。
生活は安定し、依頼は次第に高度になっていく。
それでも彼は、コードの中身を理解しないまま、AIに仕様書を投げ続けていた。
やがて訪れる、小さなほころび。
修正できないバグ。
積み重ねた嘘。
そして、逃げ場のない現実。
AIに依存し、自分で考えることを手放した先にあったのは、静かな破綻だった。
それでも――
AI時代を生きる若者の転落と再出発を描く、現代リアル短編。