あらすじ
「家族は互いに助け合わなければならない」
憲法が改正され、家族の維持が「国民の義務」となった近未来の日本。
主婦の凪沙(なぎさ)は、夫・晶(あき)からの執拗なモラハラと支配に息を潜めて暮らしていた。
逃げたくても、今の国では「家族の崩壊」を招く離婚や別居は、立派な憲法違反。警察も役所も、救いの手を差し伸べるどころか、強引に「家族の再生」を強いてくる。
ある日、凪沙はネットの海で、削除の脅威に晒されながらも真実を語る一本の動画に出会う。
ーーこの国の憲法は、立憲主義を捨ててしまっているーー
立憲主義とは、憲法によって国民が国家権力から守られている社会。
その言葉に背中を押された凪沙は、心を壊された姉・美沙を連れ、命懸けの逃亡を決意する。
協力者は、自らの医師免許を賭けて「偽りの平和」に反旗を翻した、美沙の主治医・石城(いわき)。
背後には、晶の執念と「ネット見回り隊」の影が迫る。
辿り着いたのは、地図に載らない地下の聖域。
そこで彼女たちは、かつて自分たちが「60日の熱狂」の中で捨て去ってしまった、本当の『自由』の正体を知ることになる。
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• 自民党の憲法改正草案が「現行憲法」となった近未来の日本。
• 24条の「家族の助け合い義務」が、個人の尊厳を「檻」の中に閉じ込める。
• 21条、13条、98条……。守ってくれるはずの「法」が牙を剥き、国民を縛る道具へと変わる。