あらすじ
僕は憧れていた…
あの、人を思い動く美しい令嬢に──
あれは僕が日本の社会人であった時
押し寄せる仕事に精神も身体も病んでいた
そんな時、押しかけてきた姉に半ば強制される形で攻略を頼まれたのが
なにを隠そう乙女ゲーム『Luminous of Astraea《ルミナス・オブ・アストレア》』
通称『LOA』をプレイした時のことだった
僕は初めて胸が高鳴るのを感じていた
物語の最後…鳴り響く怒号の中
気高く立つ彼女は処刑台の上で凛と澄ました表情を浮かべていた
王子「何か言い残すことはあるか!」
国の第一王子にそう告げられた彼女は
「では一つ…聖女リリア・ルミナリア様、第一王子アルトゥール・ヴァルグレイヴ様
並びに王国に住む全ての皆様に──
心を込めて言わせて頂きます」
そう告げた彼女は叫ぶ
「愚かで愚鈍なる者たちよ
全員呪われてしまえ!」
聖女への不敬を理由に裁かれる彼女の、反省するわけでも悪びれるわけでもない
自分を押し通す姿はまさに真の悪役そのものであった
それに弁明の余地なしと判断された彼女はすぐさま処刑された
心優しい聖女リリアは、それを憂い涙を見せる
その姿は見たもの全ての目に焼きついただろう
僕もその光景に目を離せなかった
だから僕は誓った
必ず彼女のような人になると──