あらすじ

文化祭まで、あと三日。 大学の料理サークル〈自炊研究会〉は、過去最大の挑戦に踏み出していた。 鶏白湯を乳化させ、海老の旨味を重ね、野菜の甘みで整える、狂気的な手間を掛けた「神がかり的に旨いカレー V」――通称「神V」。 予算も時間も、ほとんどすべてを注ぎ込んだ勝負作だ。 もし当たれば、何かが変わる。 評価され、知られ、次の場所へ進むことになるかもしれない。 けれど、本当に怖いのは失敗ではなかった。 成功した瞬間、今の関係が壊れてしまうかもしれないという予感だった。 攻めたい澪。 届かせたいさつき。 そして、そのあいだで揺れる晃。 同じ鍋を囲みながら、それぞれが違う未来を思い描いている。 これは、夢を追う物語ではない。 変わることを恐れながら、それでも前に出る三人の物語だ。 成功が怖いと思ったことのあるすべての人へ。 ――あの夜の鍋が、俺たちの距離を決めた。

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カクヨム
カクヨム2026/02/13
  • 現在の作品【0】いただきますのプレリュード ~北山大学自炊研究会、文化祭で3日煮込んだカレーがバズるまで~