あらすじ
中級の貴族である伯爵令嬢フェリシアは同じぐらいの貴族の婚約者ピエールから婚約破棄を宣言される。
ピエールはすでに新興の侯爵家の娘と恋仲になっており、フェリシアは切り捨てる存在だった。しかもその侯爵家の当主はもうすぐ宰相にも任命される公算が高かった。ピエールは宰相の義理の息子という権勢も手に入れられると思っていたのだ。
ピエールは一応、婚約破棄のケジメのつけ方も考えていた。自分の実家は形式上、身勝手な息子の勘当ということにして、その後、宰相の義理の息子として力を持った自分を許す計画になっているのだと。
その元婚約者の話を聞きながらフェリシアは確信した。ああ、この人は破滅していくわ。二手先をまったく読んでいない。一手先は大成功のようでも、二手先で致命的な失敗になる。
その後、元婚約者は予想通り破滅した。一方、フェリシアは権勢から距離を置いていた公爵家の貴公子と婚約するのだった。