あらすじ
45歳、派遣社員の佐々木香織。
不安定な仕事の中で、唯一の支えは、少額ずつ積み立ててきた世界分散型インデックス投資だった。
ある日、意識を失った彼女が目を覚ますと、そこは中世ヨーロッパ風の異世界。
手元に残ったのは通勤服とバッグ、そして葬儀用に用意していた真珠のネックレスと珊瑚の数珠だけ。
宿屋での手伝いをしながら生活の基盤を整え、商業ギルドで出会ったクロードや、金融の才能を秘めた少年アークとの交流を通じて、香織はこの世界に「投資」という仕組みを根づかせていく。
目指すのは、戦わず、無理をせず、穏やかに生きること。
異世界版投資信託《世界分散~ワールド~》は、人々の生活と産業を支え始めるが、やがて食糧危機と魔物の襲来という試練が訪れる――。
これは、一攫千金でも英雄譚でもない。
長期・分散・生活重視で選び取る、45歳女性の「第二の人生」の物語。