あらすじ
王立学院の卒業記念パーティー。その華やかな音楽を切り裂いたのは、婚約者である第一王子・エドワードの冷酷な声だった。 「エルセ王女!貴様の悪行はすべて暴かれた。今この時をもって、婚約を破棄し国外追放を命ずる!」
身に覚えのない罪、冷笑を浮かべる自称聖女の愛妾、そして昨日まで友人と呼んでいた者たちの手のひら返し。エルセが絶望に打ちひしがれ、兵士に拘束されようとしたその時――。
――ドゴォォォォン!!
地響きと共に会場の壁が粉砕される。瓦礫の山を越えて現れたのは、隣国の「戦神」と恐れられる超武闘派王太子・ヴィクトールだった。軍勢を率いて乱入してきた彼は、呆然とする聴衆を無視し、一直線にエルセのもとへ歩み寄る。
「……いた。ようやく見つけた、僕の運命の人」
埃を被った彼女の手に口づけ、情熱的な瞳で見つめるヴィクトール。 「さあ、こんな湿っぽい廃墟(パーティー会場)は捨てて、僕の国へ行こう。君を泣かせる奴らは、この場で国ごと消してあげてもいいけれど?」
「えっ……あの、今それどころじゃないんですけど!?」
壁と一緒に常識まで壊して現れた規格外のヒーローに拉致(エスコート)され、エルセの人生は「破滅」から「想定外の溺愛」へと急ハンドルを切っていく。一方、エルセという「真の守護聖女」を失った祖国は、急速に滅びの道を突き進むことになり……。
どん底の断罪から始まる、壁破壊系・猪突猛進ラブストーリー!