あらすじ
通勤も買い物も「泳ぐ」しかないスイスイ市。几帳面すぎる社会人・時輝の胸に、ある朝突然『主人公』の札が貼り付いた。貼られた人には街が勝手に“目立つ出来事”を起こすらしく、ハト型浮き輪の雨、勝手に流れる低音ナレーション、なぜか増える書類――と、泳ぐ街役所の鬼務課が大忙し。
一方、共感力が強くて許すのが早い梨李は、混線する街の中で困っている人に声をかけ、笑いに変えていく。巡回担当の鬼・赤沼、怖い顔なのに魚を踏まない放水門課長・鬼塚まで巻き込み、二人は「豆」を使って水流の道しるべを作ったり、巨大ナレーションを黙らせたりと大奮闘。
札を外したい時輝は、やがて気づく。主人公は一人で抱えるものじゃない。誰かの手をつかんだ瞬間こそ、主役になる――。