あらすじ

「失ったものの大きさに、私はようやく気づき始めていた」 ――これは、新米神官だった頃の私と、その腕の中から広い世界へと羽ばたいていった幼い少女の物語。 古ぼけた大きなぬいぐるみを前に、23歳の女性神官ジョアンナは昔を懐かしんで微笑んだ。 当時、神殿に勤め始めたばかりの彼女にとって、そこは格式と規律に縛られた、気苦労の絶えない場所だった。 右も左もわからず、気力がすり減っていく毎日。 そんなある日、彼女は教会の上層部である大聖女から、ある孤児の世話を託される。 それは、他者を寄せ付けない、独特の感性を秘めた小さな女の子だった。 慣れない育児と激務に追われる日々。 けれど、そんな二人が不器用に寄り添い、『小さな秘密』を共有したとき――冷たい石造りの部屋に、確かな温もりが宿り始めた。 闇に閉ざされた神殿で、私が守り続けたかったもの。 それは――

連載情報

ウェブ小説

配信言語
小説を読もう
小説を読もう2026/02/12
  • 現在の作品闇に閉ざされた神殿で、私が守り続けたもの