あらすじ
ある日、男はただの出来心で、自作のヒーロースーツを着てみた。
深い理由なんてない。
憧れも、正義感も、特になかった。
だが――それは脱げなくなった。
食事はできない。水も飲めない。
時間だけが過ぎていく。
一週間後、彼の中から焦りも恐怖も消えていた。
代わりに消えていたのは――「感情」だった。
何もかもがどうでもよくなった男は、
なぜか“優しさ”を探す旅に出る。
救うものは世界じゃない。
救いたいのは、失くしてしまった自分の中の何か。
これは、理由もなくスーツを着た男が、
理由を探す物語。