あらすじ
「ひ、ひいいい……!」
丘の上に建つとある施設。その一室でベッドに横たわっていた男が、突然喉を引き裂くような悲鳴を上げて跳ね起きた。シーツはぐしゃりと絡まり乱れ、勢い余って弾き飛ばされた枕が床に落ち、鈍い音を立てた。
男は心臓を掴まれたかのように胸を押さえ、必死に息を吸い込む。
少しして、廊下の奥からバタバタと慌ただしい足音が響いてきた。ノックもそこそこにドアが開き、白衣を着た職員が部屋に入ってきた。
「また怖い夢を見たんですね。大丈夫ですよ」
職員は落ち着いた声で言った。
男は歯の根を鳴らし、ぶるぶると震えながら青ざめた顔を職員に向けた。額には汗が浮かび、目だけが異様に見開かれている。