あらすじ
三十代半ば、地方銀行員。
起業も、政治も、挑戦したいと思いながら――
結局“安定”を選び続け、なにものにもなれなかった男、鈴木正仁。
ある日、事故により異世界へ。
目覚めたとき、彼は十七歳の姿に若返っていた。
「今度こそ、自由に生きる」
そう決めてギルドで無難な討伐依頼をこなす日々。
危険は避ける。背負わない。深入りしない。
――俺がやらなくても、誰かがやる。
だが、王都から命からがら逃げてきたエルフの母親と、
“デミ(混血)”の少女リオと出会ったことで、
彼の選択は強制的に塗り替えられる。
地図に存在しない廃墟の街。
法も国家も届かない空白地帯。
迫害された者たちが集う、無名の街。
そして彼の内に眠る、
“命を削る力”。
使えば寿命を失う。
だが、それでも守ると決めた。
これは――
挑戦から逃げ続けた男が、
やがて国を背負う物語。