あらすじ
婚約者である第一王子から、突然の婚約破棄を言い渡された侯爵令嬢エリシア。
罪を着せられ、社交界から追い出され、彼女が辿り着いた先は――王宮の片隅で冷遇されている第二王子の補佐官という、名ばかりの役職だった。
派手な魔法も、特別な力もない。
彼女が持っていたのは、数字を読み、制度の歪みを見抜く力だけ。
誰にも評価されない仕事。
成果を出しても奪われる立場。
それでも彼女は、声を上げず、静かに国の「壊れかけた場所」を支え始める。
一方、無能と蔑まれてきた第二王子レオンハルトは、彼女の仕事を通して知る。
国を支えているのは、拍手を浴びる決断ではなく、名も残らない選択だということを。
これは、派手なざまぁではない。
正しさだけでは救えない現実と向き合い、
選ばれなかった者たちが、選び直していく物語。
静かな逆転の先に、二人が辿り着く未来とは――。