あらすじ
「……いい? 性的嗜好は人それぞれだけど、今は生きなさいよ!」
14歳のアリアは、育ての親の修道女たちと別れ、独りぼっちで廃教会を守っていた。目標は、半年間一歩も外に出ない完璧な「冬ごもり引きこもり生活」。 廃村から運んだ薪、不法投棄されたキャンプ道具、聖水盤で育てたもやし。準備は万端だった。
けれど、初雪の夜。 扉の前に倒れていたのは、指先が凍傷で紫になった、ボロボロの聖女候補リリィ。 彼女が命懸けで抱きしめていたのは、亡き母の形見……ではなく、母親から譲り受けた秘蔵の『百合R18えっち本』だった!?
「母はぴんぴんしてます。これは私の趣味(バイブル)です」
死にかけの癖に業の深い告白をするリリィを、アリアは見捨てられなかった。 狭いテント、一つの寝袋。
「今ここで肌を合わせないと凍死するから!」という大義名分のもと、ちまちました体型同士、パズルのように密着して温め合う二人。
これは、独りぼっちだった少女が、なり損ないの聖女たちを物理的に(お湯と体温で)解凍し、ふにゃふにゃに甘やかしていく、濃密でちもちました冬ごもりの記録。