あらすじ
エルディア帝国の宮廷毒味官・ルシエラは、幼少期から毒を飲み続け、あらゆる毒に耐性を持つ。彼女の仕事は皇帝の食事を毒見すること――毎食、命を賭けた日常だ。感情を表に出さず、淡々と職務をこなす彼女は、宮廷で「死神令嬢」と陰口を叩かれている。
ある満月の夜、彼女の前に現れたのは、帝国最強の暗殺者・ノクス。闇に紛れ、皇帝の敵を次々と葬る、伝説の存在。
「お前と結婚したい。お前の毒耐性が必要だ」
彼の目的は、帝国に巣食う腐敗貴族たちの暗殺。だが、ターゲットたちは毒に警戒し、毒味官を雇っている。ノクスは、ルシエラの毒耐性を利用し、「毒でも死なない暗殺者」として完璧な犯罪を実行しようとしていた。
利害の一致。契約結婚。表向きは新婚夫婦、裏では暗殺者と毒の専門家。二人は帝国浄化作戦を開始する――だが、死の淵で互いを支え合ううち、冷徹だった二人の心に、予想外の感情が芽生え始める。
命を賭けた任務の果てに、二人が見出すものとは――?