あらすじ
東京・墨田区の片隅。 「書類の山から生えた男」と称される行政書士・角田(すみた)のもとに、一人の女性が訪れる。 「父が亡くなりました。でも、兄は三回死んでいるんです」
提示されたのは、三枚の戸籍謄本。 三十年前、十年前、そして三年前。 昭和、平成、令和の時代をまたぎ、同一人物の「死」が三度記録されていた。
これは、事務ミスか。それとも、血塗られた一族の陰謀か。
角田は、現場の証拠ではなく「書類の矛盾」から真相を導き出す。 相棒は、出世欲ゼロ・ギャンブル狂いの警視庁捜査一課、黒田警部。
「手柄はあんたにあげる。俺は――書類が整えば、それでいい」
戸籍の電算化、養子縁組の連鎖、認定死亡の盲点。 専門知識というメスが、地方旧家の閉鎖的な闇を切り裂く。 現役行政書士監修(予定)による、リアリティ徹底追及の本格事務系サスペンス!