あらすじ
「沼倉(ぬまくら)ァ! 貴様はまた遅刻かッ!」
黒縁メガネのオールバック。
若い教師が教室の扉の前で仁王立ちしていた。
廊下を駆け抜けることもせず、のんびり歩く女子生徒が教師の前へ。
頭をかきながら「えへへ」と笑った。
彼女、登校十五日連続の遅刻である。
「遅刻したくてしてると思います? せんせぇ~」
「したくてしてるだろう。貴様、登校途中でソフトクリームを食べていたな? こっちは分かっているんだ……貴様のSNSを見れば一目瞭然、全てが筒抜けだぞ」
どうやらフォローしているらしい。
「遅刻が多過ぎる……だから罰だ。反省文を書いてきなさい。提出は今日中だ」
「えー。……明日でいいです?」
「ダメだ。今日中に――」
「だってせんせ、放課後は職員会議があるでしょ? 他にも色々仕事が溜まってるっぽいし……吾妻(あずま)せんせが言ってたもん。忙しそうだって」
「分かった。明日の朝までだ」
「やったー」
「だが、絶対に明日の朝に提出しなさい。遅刻についての反省文だ、そう難しいものでもないだろう……できるよな?」
「はぁい」
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「というわけでお姉ちゃん、代筆して」
「は? 嫌よ」