あらすじ
異国の血を引くがゆえに、貴族社会で疎まれてきた伯爵令息・一条晴翔。
本来は素直で勇敢な性格ながら、周囲の冷たい視線にさらされ、自分を卑下するようになっていた。
そんな彼の前に現れたのは、
完璧な淑女として名高い侯爵令嬢・西園寺十和子。
——ただしその正体は、平成から転生してきた元オタクの変態令嬢だった。
「推しが尊いですわ」
意味不明な言動で晴翔を翻弄する十和子と、
排他的思想を当然のものとして育った成り上がり貴族・東堂謙四郎。
価値観も立場も違う三人は、ぎこちなくも奇妙な友情を育んでいく。
やがて彼らは、平民の少女・さくらと出会い、
差別が当たり前のこの国で「人としてどう生きるか」を問われることになる。
これは、
祝福されなかった血を引く少年が、
好意と混沌に巻き込まれながら、自分を肯定していく物語。
――完璧な淑女は、今日も推しが尊い。