あらすじ
地味で冴えないと噂される理科教師・亜希子。
クラスで特別目立つわけでもない、スクールカースト中間層の少女・滴。
理科の授業で交わした、たった一言の「ありがとう」。
それだけで、滴の世界は少しだけ変わってしまった。
理科室の匂い、白衣の裾が揺れる音、近づくだけで早くなる鼓動。
それが“憧れ”なのか、“恋”なのか、滴自身にもわからない。
一方で亜希子もまた、
生徒との距離を保つべきだとわかりながら、
滴に向けてしまう自分の視線に、戸惑いを覚えていた。
これは、越えてはいけない一線を知りながら、
それでも同じ気持ちを抱いてしまった、
教師と生徒の、静かでほろ苦い百合の物語。
卒業までの時間は、
ふたりにとって、あまりにも短い。