あらすじ
凶賊捕縛の大捕物で、同心・坂巻慶之進は、族の頭目が放った捨て身の一撃により非業の死を遂げてしまう。残された妻、お幸は、一人息子の辰之助とともに、市ヶ谷の屋敷へと移り住んだ。慶之進の死から五年が過ぎ、天保三年、夏……。武芸道場月心館で、辰之助の学友、新一郎の行方がわからなくなった。心配する辰之助をよそに、あまりにも冷淡な態度をとる新一郎の母親。話を聞いたお幸は、新一郎の消息を知るため、ある策を講じる。秘めた親子の情けが結んだ、意外な結末とは? 市井に巻き起こる様々な事件を、鮮やかに解決していくお幸の活躍。夫の親友、北町同心・麻生源史郎との間に芽生えるほのかな恋慕に、お幸の女心が揺れ動く。(※ページ数は、680字もしくは画像1枚を1ページとして数えています)