あらすじ
「愛する女性ができたから離縁してくれ」
そう告げた元夫の隣には、勝ち誇った笑みを浮かべる男爵令嬢。
伯爵令嬢のアリシアは、愛のない結婚生活に終止符を打てることを内心で喜びつつ、淑女の仮面を被って静かに問いかけます。
「分かりましたわ。ですが、今後の生活のため、慰謝料としてあの一帯をいただけますか?」
彼女が指した場所は、草木も生えない、岩だらけの「死の土地」。
元夫は「あんなゴミ溜め、喜んでやるよ!」と嘲笑いながら離縁状にサインしました。
しかし、彼らは知りませんでした。
アリシアが、その土地に眠る「世界を変える希少鉱石」の気配を、亡き母から受け継いだ特殊な魔力で察知していたことを。
自由の身となったアリシアは、さっそく荒れ地の開拓を開始。
そこへ、資源の噂を聞きつけた隣国の若き王・ゼクスが、身分を隠して視察に訪れます。
アリシアの聡明さと、誰も見向きもしなかった土地を宝の山に変えるバイタリティに、ゼクスは商売相手として、そして一人の女性として強く惹かれていくのでした。
一方、アリシアを追い出した後の元夫の領地は、放漫経営と愛人の浪費で火の車に。
焦った元夫が「あの土地を返せ!」「復縁してやる!」とアリシアのもとに押し寄せますが、そこにいたのは、かつての地味な妻ではなく、隣国の王と仲睦まじく寄り添い、莫大な富を動かす「開拓の女王」でした。
「今さら戻れと言われても困りますわ。ここはもう、あなたの手が届く場所ではないのですから」
身勝手な男を鮮やかに切り捨て、不毛の地から最高に幸せな人生を掘り起こす、大逆転の物語。