あらすじ
職も住まいも失い、行き場をなくした立花(りっか)。
頼れる人もいないまま、心まで冷え切りそうになっていた彼女の前に、ひとりの青年が現れる。
黎翔宇(リー・シャンユー)。
幼なじみとして共に過ごしたその人は、いまや巨大企業グループを率いる若き実業家になっていた。
けれど――立花は、彼との“過去”を何ひとつ覚えていない。
再会の喜びを胸に秘めながら、翔宇はそれを口にせず、ただ静かに彼女に寄り添う。
救われていく立花の心。
やがて彼の存在は胸の奥深くに根を下ろし、“敬愛”だけではない想いが芽生えてしまう。
(――この気持ちは、恋じゃない)
何度そう言い聞かせても、高鳴る鼓動はもう隠せない。
「どうして、ここまでしてくれるんですか?」
忘れてしまった過去と、忘れられない想い。
空白になった時間の先で、ふたりの心はもう一度、重なり合うことができるのか――。