あらすじ

「私」は山深い霧の立ちこめる森の中で生まれた。 生まれたと言っても生物ではない。 後の世に人々から「精霊」や「守り神」、もしくは「憑き物」と言われる存在だ。 空中に浮遊し、微光を放ち、生き物に同化する。 そう、同化だ。 あくまで私の着く生き物が主体で生活し、「私」はそれを生涯見守ることを楽しみとする。 時にはその生き物の危機を救う場合もある。 感覚、力、能力、記憶の補助だ。 生き物自身に自覚させない様にしてゆるやかに補助し、有利になる様に方向付ける。 さすがに生命の危機の緊急時には一時的に乗っ取って動かすこともあるが。 さて、最初はオオカミに着いたがやはり思考能力が無いと面白くないな。 寿命も短いし、生存競争に直接晒されるから生きるだけで精一杯だ。 その点、人間は面白い。 考える力を持ち、複数の個体で集団を作り、共同で一つの目的に向かう。 時にはいがみ合って殺しあうこともあり、道連れで同時に死ぬ場合もある。 世代と共に徐々に文明というものを進め、出来ることが増えていく。 「私」にはどうやら寿命という概念は無いみたいだ。 この後も様々な歴史の過程を観察していこう。

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小説を読もう2026/02/10
  • 現在の作品精霊になって300年、人の人生は常に面白い