あらすじ
ここ「楸(ひさぎ)の地」に流れる空気は、いつもどこか重くて昏い。
そんな土地で代々、死者の嘆きを鎮める「鬼鎮め」を担う佐伯家の少年・杳(ヨウ)。
彼はある日、家の蔵で一冊の「古びた洋書」を見つけます。
本から現れたのは人ならざる存在・及己(イツキ)。
圧倒的な力を持つはずなのにどこか抜けたところのある及己を相棒に、杳は土地のタタリや、異形のモノたちと向き合うことになります。
時に昏く、時に明るいやりとりを経て二人が辿り着く鎮魂の真実とは。
【読者のみなさまへ】
荒魂遊戯抄(あらたまゆうぎしょう)
本作は日本の土着信仰に西洋ファンタジー風の要素を混ぜた和洋折衷ファンタジーです。
情景や、キャラクターの心の揺れの描写に重きを置いた物語です。
昨今の流行りよりは、足取りの遅い展開かもしれませんが、そのぶん土地の冷たい空気や、お茶の温もりを感じていただければと思います。