あらすじ

ルキウスは「神の加護」が一切ない、この世界では「ゼロ」と呼ばれる人間だった。神が存在し、全ての人間に加護を与えるこの世界で、彼のような存在は異端であり、忌み嫌われるもの。唯一の心の支えは、幼なじみの聖女候補エリザだった。彼女だけは、ルキウスの誠実さを認め、守ろうとしてくれた。 しかし、魔王討伐を控えたある日、エリザは「神の加護」最大値を持つ勇者レオンにその身も心も奪われる。ルキウスが彼女を守るために必死に戦い、傷を負っている間、二人の関係は急速に進んでいた。 「ごめん、ルキウス……でも、神の加護のないあなたと一緒にいては、私は真の聖女になれないの」 エリザは涙ながらに別れを告げ、レオンの腕に抱かれた。 「お前のような無価値なゼロが、聖女にふさわしいと思うな」レオンは嘲笑った。 絶望の底で、ルキウスはある“疑問”に辿り着く。なぜ神は不平等なのか? なぜ加護のある者だけが幸せになるのか? その根源的な問いが、彼の内で「スキル」として結晶する。 【無神論】──神の存在そのものを一時的に否定し、神の定めたあらゆる「法則」と「加護」を無効化する禁忌の概念兵器。 ルキウスは孤独な戦いを始める。神の加護に依存する者たちを、その根本から否定する戦いを。勇者レオンの剣は、ただの鈍器になる。聖女エリザの癒しの光は、ただの蜃気楼になる。彼らが絶対的と信じていた「神の意思」が、ルキウスの前に意味をなさなくなる。 神を否定する者と、神に縋る者たちとの、信仰と絶望を賭けた戦いが今、幕を開ける。

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カクヨム
カクヨム2026/02/10
  • 現在の作品神の加護がゼロの俺、勇者に恋人を奪われて【無神論】のスキルで神を否定する